AEDとは、自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)のことです。AEDは聞き慣れない名前ですが、ドラマなどで、医師が「バン!」と電気ショックを与えている機械を見たことがあるでしょう。
心臓は心室の筋肉が収縮運動をして血液を身体に送り出していますが、心停止状態になり心室細動を起こすと、筋肉がブルブルと震えだし、血液を身体に送り出すことができなくなってしまいます。この心室細動は自然に止まることはまれで、電気ショックを与えて、心臓に規則正しい運動を取り戻させる除細動の処置をしなければなりません。
AEDは、この心室細動をおさえる除細動を行う機械なのです。
以前は、除細動は医師や救命救急士の資格保持者しか行うことができませんでした。しかし、2004年からは一般人も使用することが認められたのです。
理由は、日本では年間に数万人が心臓病で突然死していますが、救急車がきてからAEDによる治療をしたのでは、間に合わない、助かる命も助からないということで、AEDの機械が改良され簡単な操作で使用が可能になったのです。
救急車を呼んでいる間に、AEDによる処置が施せたらもっと多くの命を救えるのです。
最近では、AEDの普及運動が盛んになり、病院、駅、工場、学校、ホテル、公共機関などでは広く設置されてきましたので、見かけたことがあるでしょう。しかし、まだまだ、AEDを実際に使うのは怖いと感じている人が多いようです。AEDの使用法は簡単ですから、訓練を受けておくと、いざというとき安心ですね。
東京駅
倒れている人がいたら、意識や呼吸、脈拍がないかどうかを確認し、救急車を呼びます。
周りに医師等がいないかどうかを確かめます。医師による処置が望めない場合は、AEDの使用が認められます。
機種によって若干の違いはありますが、使用法は簡単です。
1.電源を入れる。
2.電極パッドを患者の胸に貼る。
3.AEDの指示に従う。
詳しくは
http://www.i-clinic.ne.jp/pamphlet/aed-manual.html
AEDは自動体外式除細動器ですから、機械が教えてくれる通りにやればいいのですから心配いりません。
ただし、注意が必要な人は、狭心症のために胸にパッチを貼っている人やペースメーカーを埋め込んでいる人です。
パッチを貼っている場合には剥がしてから、ペースメーカーを埋め込んでいる場合には、その場所を避けて電極パッドをつけてください。
AEDを使うことは、人の命に関わる行為なので、結果がよくないこともありますが、刑罰を受けたり損害賠償を求められることはありません。
AEDは心臓に電気ショックを与えるためだけのものです。救急車が到着するまで、蘇生法(人工呼吸や心臓マッサージ)を行うことでより回復率が高くなります。合わせて講習を受けておくことをお勧めします。
2004年にAEDの一般人の使用が認められたのは大人にだけで、子供には使用が認められていませんでした。しかし、やっと、2006年から子供にもAEDを使用することが認められました。
しかし、通常のAEDは大人用で、8歳以上もしくは、体重が25s以上となっています。
8歳以下の子供には、子供用のAEDがあり、1歳以上8歳未満となっています。(1歳未満の子供には使用できない)
子供用のAEDは、電気エネルギー量が成人の3分の1に設定されていて、小学校や保育園でAEDが設置されるようになりました。
しかし、緊急の場合には小児用のAEDがなくても大人用を使用しても法律上責任を問われることはありません。
最近は、大人用のAEDにも子供用の電極パッドが一緒に入っているものが多くなってきました
AEDの価格や値段は日本では1台が約40万円ほどしますが、アメリカでは家庭用にAEDが普及していて、価格が約10万円という機種もあります。
AEDのメーカーとしては、日本光電、フィリップス社などが一般的のようです。
家庭用のAED?と思われるかもしれませんが、心肺停止がおきる場所は、AEDが設置してある施設でおきるとは限りません。自宅内での発作が一番 多いそうです。心臓に持病がある人がいる場合には、家庭に備えておくといいですね。
でも、価格が高いと感じるなら、安価なレンタルもありますから、検討してみてください。
AEDは病院、駅、公共機関などでは広く設置されてきましたが、屋外で開催されるイベント、町内のお祭りやスポーツ大会などでも、いざというときのために短期間だけAEDのレンタルをすることができます。3万人以上が参加する東京マラソンでもAED設置場所の数が年々増えているそうです。
AEDレンタル料金の相場は、短期レンタルの場合の料金は、2泊3日で1万円程度です。
長期レンタルで毎月2万円くらいと言われていますが、リース会社や企業によって差があるようですので、目的に合わせて検討してみてください。
セコムのAEDにはパッケージ販売があります。AEDの機器一式をパッケージにして、レンタルしています。セコムの場合は買いとりもできますが、レンタルのほうがメリットがあるようですね。
レンタルの場合には、電気パッドや電池の交換時期などのチェックも定期的にメーカーのサービスが行ってくれますし、修理や交換も無料で行ってくれるようです。
AEDは心停止、心室細胞を起こしている場合に使用する機器です。人命に関わる操作ですから、怖いと感じている人が多いのが現状です。しかし、心停止は身近に起こりうることなので、人工呼吸などの心肺蘇生法と同じく講習を受けておくことをおすすめします。
消防署では頻繁に講習会を開催していますし、会社や団体、イベントなどでも消防団員や消防署の方が出張して講習会を行っています。
講習会は約3時間程で、人工呼吸や心臓マッサージ、AEDの使い方などの人命救助のやり方の以外にも止血法なども教えてもらうことができます。講習ではダミー人形を使って訓練をします。ダミー人形には大人用だけではなくて子供の人形もありますので、手順がよくわかります。
講習は1度受けたくらいではなかなか覚えることができません。できれば毎年、積極的に参加しましょう。家族で参加するのもいいですね。子供さんと一緒に、命の大切さを学ぶことは、コミュニケーションを図ることになり大切な教育となります。